共同事実確認の日本導入に関する国際WS
International Workshop on Joint Fact-Finding Processes in Japan: its application to science/technology and environmental policies.
開催結果報告および関連資料集をダウンロードできます。
共同事実確認の日本導入に関する国際WS開催報告および関連資料集(PDF形式 約1.3MB)
日時:
2011年2月15日(火)
主催:
東京大学公共政策大学院 科学技術と公共政策研究ユニット「共同事実確認によるエビデンスの収集と政策反映の枠組み構築」プロジェクト
(*独立行政法人科学技術振興機構社会技術研究開発センターの「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』」に関する新しい研究開発プログラムの深堀調査採択課題)
共催:
東京大学政策ビジョン研究センター
開催趣旨:
ステークホルダー合意形成を指向するガバナンスにもとづく政策形成の現場ではいま、ステークホルダーの利害対立に加え、「事実」や「専門的知見」などのエビデンスに関する認識の対立という、二重の対立が問題となっています。米国では対策として、合意形成のための共同事実確認(Joint Fact-Finding)という取り組みが実践されています。 共同事実確認では、(1)ステークホルダーが、確認すべきエビデンス、確認の方法論、協力を得る専門家等について合意形成した上で、(2)専門家がステークホルダーに対して予測の前提条件などを含めてエビデンスを一元的に供給した後、(3)ステークホルダーが合意形成を図り、政策提言を行います。このような段階を踏むことで、エビデンスについての認識統一と、交渉による利害調整・合意形成を区別し、対話を有効に進めることができます。
日本においても、これからエビデンスに基づく科学技術政策、環境政策の形成を実現していくうえでの実践的方法論のひとつとして、共同事実確認は有効な手段となりえるでしょうか?この疑問をみなさんとご一緒に考えていくきっかけとして、今回の国際ワークショップを開催します。
基調講演:
ピーター・アドラー (Peter S. Adler, Ph.D.)
(当時)キーストーンセンター代表 (Keystone Center, President)
米国コロラド州キーストーン町に本拠を置くキーストーンセンターは、科学技術、環境、公衆衛生などの分野で、問題解決に向けたステークホルダーの合意形成を中立かつ不偏な立場から支援する、1975 年に設立された非営利機関です。今回は共同事実確認の第一人者で、代表のアドラー氏に、原子力に関する共同事実確認(Nuclear Power JFF)事例など、ご体験を踏まえながら、共同事実確認についてその概要をご講義いただきます。
会場:
日仏会館 ホール
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3-9-25
プログラム:
13:30~13:35 開会ご挨拶
13:35~14:20 特別講演「Humble Inquiry: The Practice of Joint Fact Finding」
米国キーストーンセンター 代表 ピーター・アドラー
14:20~14:40 講演「国内における共同事実確認導入の可能性」
東京大学公共政策大学院 特任准教授 松浦正浩
14:40~15:00 講演「市民参加のプロセスにおける専門家の役割~日本国内の事例から~」 北海道大学 高等教育推進機構 准教授 三上直之
15:00~15:45 ディスカッション・質疑応答
パネリスト:東京大学公共政策大学院 教授 城山英明