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2012年10月26日
海洋空間計画ワークショップを開催しました
2012年10月11~12日に、ブリティッシュコロンビア大学(カナダ・バンクーバー)の水産センターで、海洋空間計画の文脈で共同事実確認について考える国際ワークショップを開催しました。
当日は、北米において海洋空間計画に携わってきた専門家をお招きして、岡山県備前市日生における今後のアクションリサーチのあり方、そして海洋空間計画における科学的情報の接続のあり方について議論しました。
まず、現場からの話題提供として以下の事例について紹介がありました。
・岡山県における漁業と日生での沿岸域管理の取り組み
・米国における共同事実確認方式による沿岸域管理
・米国ロードアイランド州における海洋空間計画(OceanSAMP)
・カナダ・バンクーバー島西海岸における海洋空間計画
・ケニアにおけるwellbeing指標に基づく海洋管理
次に、岡山県日生における今後の計画のポイントとして、以下の点が指摘されました:
・特定されていないステークホルダーの分析(ステークホルダー分析)を行うこと
・シナリオに基づいて検討するステークホルダーパネルによる対話
・シナリオの一般公開
・パブリックコメント
また、検討のテーマとして、2段階で行うことが望ましいという示唆も得ました:
1)対象海域に関するヴィジョン・ステートメント(管理・整備方針)の明示化
2)規制・管理に関する個別の方法論の検討
今後、これらの議論をもとに、残された時間のなかで、共同事実確認の概念を取り入れた海洋空間計画の姿を検討していきたいと思います。
(文責 松浦正浩)